航空宇宙参入へ 技術者育成講座 浜松で最終実習

 静岡県は17日、航空宇宙産業への参入を目指す企業を対象にした中核人材育成講座の最終実習を浜松市南区の浜松職業能力開発短期大学校(ポリテクカレッジ浜松)で開いた。県内の輸送機器製造業に従事する6人が参加し、航空機部材に使用されるチタン、インコネルといった「難削材」の加工技術を学んだ。

工作機械を使った「難削材」の加工実演を見学する受講生=17日、浜松市南区のポリテクカレッジ浜松
工作機械を使った「難削材」の加工実演を見学する受講生=17日、浜松市南区のポリテクカレッジ浜松

 硬度や耐熱性を備えた航空機の素材加工は難度が高く、品質管理の徹底も求められる。同日はポリテクカレッジ浜松の工作機械を活用し、適した刃物や加工技術に関する講義を受けた後、実際の切削過程を見学。仕上がりなどを確認した。
 育成講座は2011年から、県の委託で浜松商工会議所が実施している。本年度は10月に開講し、座学や参入に向けた自社技術の洗い出し、川崎重工業岐阜工場の視察などに臨んだ。航空機関連産業はコロナ禍で一時停滞したが、機体や部品製造の需要は回復傾向にあるという。

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