江原素六 かるたで功績継承 東部の産業、教育の礎築く 沼津西高生がデザイン

 沼津観光協会(沼津市)は、同市の市制100周年記念事業として、静岡県東部の産業や教育の礎を築いた江原素六(1842~1922年)の功績を題材にした「江原素六翁かるた」を製作している。デザインは素六が設立に携わった沼津西高の生徒が担当。19日はパッケージデザインの選考会が市内で開かれた。

「江原素六翁かるた」のパッケージ原画を手にする関係者とかるたの絵札の原画(下)=沼津市明治史料館
「江原素六翁かるた」のパッケージ原画を手にする関係者とかるたの絵札の原画(下)=沼津市明治史料館

 かるたは、沼津兵学校や現在の沼津東高などの創立や、愛鷹地区での牧畜や茶栽培にも関わった素六の功績を後世に伝えるために企画した。絵札48枚の原画は沼津西高芸術科美術専攻の42人が描き、読み札の文言は沼津郷土史研究談話会(沼津史談会)が考案。市明治史料館が監修した。
 同館で開かれた選考会では、鈴木俊一沼津信用金庫理事長ら8人の選考委員が投票し、富士山や愛鷹山の風景と素六の銅像などをレトロ調に描いた宗形愛海さん(2年)の作品が選ばれた。
 選考委員を務めた江原素六先生顕彰会の土屋新一会長(75)は「明治時代を思わせる図柄。かるたの完成で顕彰の動きが広がってほしい」と期待した。
 かるたは3月ごろに完成する予定。学校などへの配布の他、一般販売もする。

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