家康ゆかりの「松風」幽玄 グランシップ静岡能

 能公演「グランシップ静岡能」(県文化財団、静岡新聞社・静岡放送など主催)が21日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。徳川家康が実際に舞ったとされる能「松風」などが上演され、約550人の観客を幽玄の世界に引き込んだ。

観客を魅了した「グランシップ静岡能」=21日午後、静岡市駿河区のグランシップ(写真部・田中秀樹)
観客を魅了した「グランシップ静岡能」=21日午後、静岡市駿河区のグランシップ(写真部・田中秀樹)

 「松風」は、須磨の浦に流されていた在原行平への愛を、霊となった海女の松風姉妹が狂おしく舞う恋物語。シテ(主役)の松風を演じた山階彌右衛門さんが、迫力のある舞台を繰り広げた。怪物を退治する内容の「土蜘蛛(つちぐも)」は、シテを観世三郎太さんが演じた。
 今年の大河ドラマで注目される徳川家康は、静岡で過ごした幼少時に能楽師観世十郎から稽古を受けるなど生涯を通じて能に親しんだ。

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