台風被害の託児所 静岡「くるーる」再出発 厚意の寄付「励みに」
昨年8月の台風8号で建物に雨漏りや浸水の被害を受けて休所していた静岡市清水区の認可外保育施設「託児所くるーる」が近くに移転し、5カ月ぶりに再開した。移転資金のために実施したクラウドファンディング(CF)では約140の個人、企業などから111万円の支援金が集まった。清野夕紀子代表(33)は「多くの方の支援により再スタートできた。一層頑張っていきたい」と気持ちを新たにする。
新施設は、以前の施設から徒歩3分ほどの距離にあるビルの1階(同区巴町)。使っていた家電や玩具、ベビーベッドなどは水にぬれ、使用できなくなったため、支援金で買い替えたり、寄付を受けたりした。「SNSを通じて状況を知った元利用者の家族や市内の保育施設が、玩具や絵本を届けてくれて、とても励みになった」と清野さんは感謝する。
同施設は深夜を含めて24時間体制で、飲食業やひとり親家庭などの0歳から小学生までを保育する。休所中は、新規に問い合わせがあった家庭を断らざるを得なかったが、再び受け入れ体制が整った。
将来的にはビル2階のフロアも借り、要望が多い学童の保育も強化したいという。清野さんは「今回、たくさんのご縁と協力をいただいた。できる限り、子育て家庭のニーズに応えていきたい」と力を込めた。