城下町 沼津の歴史探る 史談会が「まちづくり塾」

 沼津郷土史研究談話会(沼津史談会)は29日、城下町としての沼津の歴史を学ぶ「歴史と文化のまちづくり塾」の第1回講座を沼津市立図書館で開いた。市制100周年の今年、月1回研究者や会員の講演などを通じて、歴史を生かしたまちづくりや、情報発信の方法などを考える。

三枚橋城の成り立ちなど、城下町沼津の歴史を学んだ「歴史と文化のまちづくり塾」=沼津市立図書館
三枚橋城の成り立ちなど、城下町沼津の歴史を学んだ「歴史と文化のまちづくり塾」=沼津市立図書館

 静岡古城研究会の望月保宏会長が、沼津の市街地にあった三枚橋城について講演した。武田勝頼が1579年、北条氏に対する前線拠点として築いた三枚橋城は、後に徳川氏、豊臣氏の配下となったと説明。豊臣配下の中村一栄が城主だった16世紀末に石垣などが築かれたとみられるとした。江戸時代初期に廃城になったが、発掘調査では、加工していない石を積んだ「野面積み」の石垣や亀瓦が見つかっていて「立派な構造の城だったと考えられる」と指摘した。
 史談会の渡辺美和副会長と長谷川徹副会長らは、城跡にある市中央公園や、江戸末期の城下の絵図と現在の地図を重ねたマップについてそれぞれ紹介した。講演後、参加者は実際に市街地にある城の遺構も見学した。

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