想定外の災害に備えを 東工大教授が熱海で講演 自助、共助の重要性説く

 熱海市は31日、地震防災講演会を同市のMOA美術館能楽堂で開いた。東京工業大理学院火山流体研究センターの野上健治教授が「災害は想像を超えてやってくる」と題し、さまざまな自然災害への備えと自助、共助の重要性を説いた。

災害時の自助、共助の重要性を説く野上教授=熱海市のMOA美術館能楽堂
災害時の自助、共助の重要性を説く野上教授=熱海市のMOA美術館能楽堂

 野上教授は「日本列島で生きる上で自然災害とは無縁ではいられない」と指摘し、風水害などの気象海象災害、地震に伴う津波、火山災害の特徴を解説。特に火山災害は交通を遮断し、水道や電力などへの影響や火山灰による健康被害が長期化すると説明した。
 被害をハード対策で抑止する防災には限界があるとし、「大規模災害時には市役所や県の職員も被災者。地域に根付いた人、団体で助け合うことが大切」と述べた。各種災害のハザードマップの確認や、家具の転倒防止などの対策も徹底すべきだと強調した。

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