ササ竹はたき厄払い 声合わせ「チャンチャコチャン」 湖西の神送り行事
湖西市新居町に200年以上前から伝わるとされる神送り行事「大倉戸のチャンチャコチャン」が5日、大倉戸地区で行われた。児童ら約20人が地域を回り、鉦(かね)を打ち鳴らしながらササ竹で疫病神を追い払った。
同行事はツバキの枝を「舟」にして、疫病神に見立てた男女2体のわら人形「デックラボー」を乗せて引き回す。児童らは各家庭でおはらいに使ったササ竹を手に持ち、地元の恵比須神社を出発。所々で舟を止める度に、「大倉戸のチャンチャコチャン」というかけ声に合わせ、人形をササ竹で力いっぱいはたき厄を払った。
舟を率先して引き回した新居小2年の鈴木杏輔君(8)は「楽しいからこの行事が好き。今年は病気にならないで、のんびり暮らしたい」と話した。
地元住民らによると、江戸時代の天明の飢饉(ききん)の頃に始まったとされ、打ち鳴らす鉦の音から「チャンチャコチャン」と呼ばれるようになったという説がある。毎年2月と12月の8日に行ってきたが、地元の子どもが少なくなったことから2019年度から日曜に行い、地域外の子どもも呼んで続けている。