美食の街静岡 世界に発信 ガストロノミーツーリズム可能性探る 静岡県と時事通信社

 時事通信社と県は6日、特別講演会「静岡県におけるガストロノミーツーリズムの可能性」を静岡市駿河区で開いた。本県が今年の東アジア文化都市に選ばれたことを受け、県産食材や食文化を観光に結びつけるガストロノミーツーリズムの普及促進を図るのが目的。

インバウンド観光の推進に向けて講演する宮崎主席研究員=静岡市駿河区
インバウンド観光の推進に向けて講演する宮崎主席研究員=静岡市駿河区


 基調講演を行った三菱総合研究所の宮崎俊哉主席研究員は他国にない日本の強みとして、インターネットのグルメサイトなど「全国で食を紹介する民間サービスが存在している」と紹介。インバウンド(訪日客)観光の推進に向けて「静岡を小さな地域に分けて、レストランやイベントを個別ではなく、塊として進めていくのが大切」と訴えた。
 パネル討論では静岡新食文化共創機構の植田基靖専務理事が、美食で有名なスペインの地方になぞらえ「静岡を『東洋のバスク』にすることを目標に世界に向けて発信する年になる」と期待。レストランカワサキ(同市葵区)の河崎芳範オーナーシェフは「観光や美術などの他分野と連携し、新たな価値を見いだしたい」と話した。
 温泉地を拠点に食文化などを体感する事業を行うONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構の小川正人理事長は「豊富な資源のある静岡で展開していければ」と語った。
 最後に、県ガストロノミーツーリズムコーディネーターの永松典子さんが本年度の取り組みと今後について説明した。

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