アーチェリー全日本室内 白井賢治(磐田城山中2年)中学王者、シニアに挑戦

 アーチェリーの中学王者がシニアの全国大会に初挑戦する。磐田城山中2年の白井賢治(14)が、日本代表チームの大半がエントリーした全日本室内選手権(11、12日・高知)一般男子の記録選考を突破した。前回大会は中学生部門で優勝、昨夏の全日本中学生選手権も制した逸材がステップアップを狙う。

中学2年でアーチェリーの全日本室内選手権に挑む白井=磐田市
中学2年でアーチェリーの全日本室内選手権に挑む白井=磐田市

 昨年末の大会で室内(18メートル)自己新となる572点(600点満点)をマーク。申請記録上位63人の出場枠に滑り込んだ。県アーチェリー協会理事で県ジュニアアカデミー代表の小笠原康二さんによると、中学男子の出場は県内初という。
 磐田市で行われた体験会に参加した父康雄さん(50)に連れられ、小学3年でアーチェリーに触れた。最初はただ打っているだけだったが、小5で全国大会7位になり「他の選手との勝ち負けがはっきりし、練習の成果が表れ始めた」と面白さを感じるように。6年春はコロナ禍で休校となる間、自宅倉庫で徹底的に打ち込んだことでフォームが固まり一気に飛躍した。
 アドバイスをすぐに実践できる柔軟性、同じ動きで打ち続けられる再現性を併せ持つ。フォームが乱れた時も得点をまとめられる「当て勘」も持ち味だ。ただ、最近は中学生の大会では優勝を意識して思うように打てていない。シニア挑戦には「胸を借りることでそれを克服したい」との思いもある。
 県内で長年、ジュニア世代を指導してきた小笠原さんも高く評価する有望株。「将来、日本代表チームに入れるだけの素質はある。世界の表彰台を狙ってほしい」と大きな期待を寄せる。

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