湖西市23年度予算案 インフラ更新に重点 一般会計262億円、2年連続過去最大

 湖西市は10日、2023年度当初予算案を発表した。一般会計は22年度当初比5・3%増で、過去最大だった同年度を13億2千万円上回る262億円。新型コロナウイルス禍で近年落ち込んだ分の市税収入はほぼ回復し、今後も続く老朽化したインフラの更新に重点投資した。

湖西市2023年度 予算案
湖西市2023年度 予算案
湖西市当初予算案の主な事業
湖西市当初予算案の主な事業
湖西市2023年度 予算案
湖西市当初予算案の主な事業

 特別会計、企業会計を含めた総額は457億4900万円で4・1%増。一般会計の歳入は市税が7・7%増の114億2千万円。コロナ禍による税収減は22年度から回復傾向が続き、個人市民税は6・5%増の34億9200万円。税率引き下げ前の19年度には16億円ほどあった法人市民税は、53%増の9億2200万円。
 予算額が過去最大となった大きな要因は、24年2月再稼働予定のごみ焼却施設の改良工事など関連事業。30億5300万円を見込む。23、24年度で工事を進める新居地域センターの改修費も計上。今後の大型ハード事業には、新しい消防本部庁舎と給食センターの建設が26年度中までに控える。
 検針票の電子化や水道データの活用を目的に、市北部で先行導入した水道スマートメーターを27年度までに市内全域に設置するため、単年度分の事業費を盛り込んだ。浜名湖西岸土地区画整理事業関連では、車載用電池の新工場操業開始に伴い、接続する市道大倉戸茶屋松線の今夏の大部分開通を見込んで整備費を充てた。
 経営改善に取り組んでいる市立湖西病院への操出金は8億7600万円(22年度当初比5100万円減)。貯金に当たる財政調整基金の23年度末残高は31億2千万円に減り、一般会計の市債残高は194億8100万円に増える見込み。
 影山剛士市長は同日の定例記者会見で「未来への責任投資予算」と説明。「今後も公共施設の再編が続くが、複合化、統廃合しながら投資していきたい」と強調した。

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