「無病息災」願い 磐田・御嶽神社で火渡り 160年の伝統継承

 磐田市松之木島の御嶽神社で12日夜、火渡りの神事が行われた。地元住民ら約60人が、境内に設けた“炎の道”をはだしで歩き、新型コロナ禍の収束や平和で穏やかな1年になるよう祈願した。

渡り木の上をはだしで歩く子どもたち=磐田市松之木島の御嶽神社
渡り木の上をはだしで歩く子どもたち=磐田市松之木島の御嶽神社

 約160年続くとされる伝統行事。地元の「大膳講」の講員10人が白装束をまとい、古来の作法で儀式に臨んだ。護摩木から火を移して約5メートルの道をこしらえた後、はらいの言葉を唱えながら刀で炎を切る動きをして粛々と進めた。炎の中に渡り木が置かれると、子どもから大人まで集まった住民が熱さに耐えながら次々と渡り、「無病息災」を願った。
 同講第13代先達を務める鈴木伸治さん(70)は「無事開催できて良かった。伝統を守るため、これからも続けていく」と話した。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞