記者コラム「清流」 イメージと違う家康

 「徳川家康の顔が美しすぎる」。街のあちこちに貼られているNHK大河ドラマ「どうする家康」の主演松本潤さんのポスターを見て思う。
 教科書の家康とあまりにも違うせいか、歴史好きの自分は視聴をためらっていた。考え方を変えてくれたのは久能山東照宮博物館学芸員の宮城島由貴さんだ。
 宮城島さんは博物館に展示している直筆の覚書などから「家康のきちょうめんな性格が伝わってくる」と解説した。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」の家康にはずるがしこい戦略家のイメージがあるが、どうやら違う一面もあるらしい。
 現在の静岡の礎を作った家康がどのように描かれるか。「歴女」の余計なこだわりは捨て、家康の内面に注目してみたい。

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