環境と食、弁当から考える 浜松・浜北の啓発団体 小学校に配達の昼食好評

 環境啓発などに取り組む浜松市浜北区の一般社団法人「ローカルアクションハママツ」が昨年10月から、栽培や飼育にこだわった食材を使った「オーガニック弁当」を昼食として聖隷クリストファー小(北区)に届けている。静岡県内では珍しい試みといい、食育につながる点などが好評で、定着してきた。

食と環境との関わりについて語る生熊美千江さん(左)と伊藤麻優子さん
食と環境との関わりについて語る生熊美千江さん(左)と伊藤麻優子さん
オーガニック弁当を食べる児童=2月中旬、浜松市北区の聖隷クリストファー小
オーガニック弁当を食べる児童=2月中旬、浜松市北区の聖隷クリストファー小
食と環境との関わりについて語る生熊美千江さん(左)と伊藤麻優子さん
オーガニック弁当を食べる児童=2月中旬、浜松市北区の聖隷クリストファー小

 弁当は市内近郊の有機農法の野菜を使う。肉は過度なストレスを与えない「アニマルウェルフェア」に配慮して飼育されたニワトリを使用する。
 週5日のうち、木曜は動物由来によらない「ビーガンメニュー」。弁当箱は児童が自宅に持ち帰り、翌日に校内で回収する。山下浩校長補佐は「弁当の食べ具合から親が子の様子を把握でき、食材も珍しいものがあって食育につながる」と評価する。1年生の大下健君(7)も「パンは少し硬いけどおいしい。残しても家に帰ってから食べられる」と笑顔で話す。
 同校の昼食は仕出しか持参かオーガニックかの弁当を選べる。オーガニック弁当は同法人共同代表の伊藤麻優子さん(37)、生熊美千江さん(46)の2人が同校児童の保護者という縁もあって採用された。現在は全校児童約210人のうち、40人ほどが食べている。
 今後について生熊さんは「オーガニック弁当を食べる児童を増やし、生産者のより安定した出荷にもつなげたい」と話す。伊藤さんは「公立小学校への導入も目指し、多くの人が食と環境との関わりを考える機会を増やしたい」と意気込む。

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