離乳食 役立った道具は? 実体験をカタログで紹介 静岡・三保原屋の堀さん夫妻

 静岡市葵区の老舗生活用品店「三保原屋」が、離乳食期に役立つ道具をまとめたA5判のカタログを配布している。2児を育てる常務の堀高輔さん(35)、麻里子さん(35)夫妻が実体験から、使いやすく、離乳食が終わっても重宝する品を選んだ。夫妻は「赤ちゃんは敏感でごまかしが利かない一方、道具一つで悩みが解決することもある」と思いを込める。

お薦めの品を紹介する堀高輔さん(右)と麻里子さん=静岡市葵区
お薦めの品を紹介する堀高輔さん(右)と麻里子さん=静岡市葵区
離乳食期に役立つ道具を掲載したカタログ
離乳食期に役立つ道具を掲載したカタログ
お薦めの品を紹介する堀高輔さん(右)と麻里子さん=静岡市葵区
離乳食期に役立つ道具を掲載したカタログ

 カタログは約2年前に第1弾を作成。育児に関するさまざまな相談を受けるAmi助産院(同区)の近藤亜美さん(60)から「子育てを応援する店が静岡に増えてほしい」との声も届き、アドバイスを受けた。昨年末には、赤ちゃんのイラストがSNS(交流サイト)などで人気のキャラクター作家大野太郎さんによる挿絵を加えて、リニューアルした。
 掲載する品は、堀さん夫妻が実際に使用して厳選した。例えば木製のベビースプーン。第1子の時は口当たりの柔らかいシリコーン製のスプーンを用意したが、使い続けると食材の色移りやにおいが気になるように。木製スプーンはそうした心配はあまりなく、素材のぬくもりも心地良い。実際に第2子に使ってみると「食いつきも(第1子とは)違った」(麻里子さん)。「よく食べてくれれば親も離乳食の時間が楽しめ、それが赤ちゃんに伝わり好循環となる。試行錯誤しながら、親も癒やされたりテンションが上がったりする物が見つかるといい」と麻里子さんは実感を込める。
 創業330年超の同店は、かつては赤ちゃんのための生活用品を求めて親子2世帯で来店する姿があったが、核家族化に伴ってそうした光景は少なくなってきたという。加えて近年の新型コロナウイルス禍もあり、高輔さんは、この状況下に自分たちと同じように子育てに奮闘する親たちにエールを送る。「さまざまな情報が飛び交う時代に、悩みや迷いにそっと寄り添い、安心して商品を選んでもらえる店でありたい」

 厚手の鍋
 カボチャやニンジン、サツマイモ…。離乳食によく登場する根菜の調理には厚手の鍋がお薦め。短時間でむら無く火が通る。直径14~16センチほどの鍋は洗いやすく収納もしやすい。その後の弁当作りにも活躍する。

 手ぬぐい
 子どもの首元に広げて食事中のエプロンとして活用できる。吸水性、速乾性に優れ、外食時にも便利。季節や行事に合う色柄が豊富で、家族も食事の時間が楽しめる。

 納豆鉢
 持ち手付きのすり鉢として、スプーンの腹などで食材をつぶしながら食べさせやすい。おかゆの分量の米と水を納豆鉢に入れて炊飯器に投入すれば、ご飯とおかゆが同時に完成する。おかずを盛っても見栄えが良い。

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