記者コラム「清流」 投票所に行きたくなるには

 外に出ると遠くから何やら音が聞こえる。それも複数。自分のいる場所から離れたり、近づいたり。音の正体は選挙カー。焼津市議選の戦いの激しさを実感した。
 車窓から発信する内容は、ひたすら名前を絶叫したり、自分の実績を訴えたり、出身校を強調したりと候補者それぞれ。熱心さは伝わるが、一票を託す判断材料になるのだろうかと首をかしげたくなった。選挙公報で候補者の政策を見ても、最大公約数的な内容が並び、違いを見いだすことが難しかった。
 投票率の低さが問題になっている。「判断できない」からといって一票を投じるのをやめてしまってはいけない。ただ、投票所に行きたくなる仕掛けを考えないと根本的な解決にはならない。
 (焼津支局・福田雄一)

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