コントラバス歴わずか2カ月 麦島さん(静岡・豊田中1)ソロで全国へ 「納得いく音出したい」

 静岡市駿河区の豊田中吹奏楽部1年の麦島丈大朗さん(13)が3月に東京都で行われる中高生を対象としたコントラバスのソロコンテスト(一般社団法人吹奏楽教育協会など主催)に出場する。コントラバスの練習を始めて2カ月足らずで、中学1年生では唯一となる全国切符を勝ち取った。

山西さん(左)から指導を受ける麦島さん=静岡市駿河区の豊田中
山西さん(左)から指導を受ける麦島さん=静岡市駿河区の豊田中

 弦楽器のコントラバスは低音域で演奏全体を支える楽器。奏者を探していた吹奏楽部顧問の松原悦子教諭が打楽器担当だった麦島さんにエレキギターの演奏経験があることを知って打診し、麦島さんは昨年10月から練習を開始した。
 麦島さんは松原教諭のつてで、富士山静岡交響楽団のコントラバス奏者山西貴久さん(47)に指導を仰ぎ、上級者の演奏を動画サイトで研究するなどして技術を磨いた。
 全国大会には、動画選考で絞られた15人が出場する。麦島さんはマルチェロ作「ソナタ2番第一楽章」を演奏した動画を提出し、審査員から「気持ちのこもった演奏」と評価された。
 1月下旬に吉報を受けた麦島さんは「初めての全国大会。結果がどうあれ、自分だけが奏でられる納得のいく音を出したい」と意気込む。
 指導陣は麦島さんの音楽と向き合う姿勢を認め、「とにかく愚直」と口をそろえる。全国舞台に向けて努力を続ける1年生に、山西さんは「器用なタイプではないが、持ち前の真面目さでがんばってほしい」とエールを送る。

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