沼津・原地区が生んだ名僧・白隠禅師 地元中学生に絵本で紹介 美術教諭の米倉さん朗読劇

 沼津市内の有志でつくる絵本「ぬまづ昔ばなし」推進会が、同市原地区に生まれ後に名僧と呼ばれた白隠禅師の生涯を紹介する絵本を作製した。絵と文章を担当したのは会の代表を務める同市立原中の美術教諭、米倉丈智代表(43)。同校生徒へ披露する朗読劇をこのほど開き、地元の昔話を発信した。

絵本を作製した米倉代表
絵本を作製した米倉代表
白隠禅師の生涯を紹介する絵本の朗読会=沼津市立原中
白隠禅師の生涯を紹介する絵本の朗読会=沼津市立原中
絵本を作製した米倉代表
白隠禅師の生涯を紹介する絵本の朗読会=沼津市立原中

 米倉代表は子どもたちに沼津に残る物語を知ってもらい次世代につなごうと、親子で手に取れる絵本での発信を決めた。市商工会や原地区連合自治会の協力を得て、発行基金を募り、第1弾として「白隠禅師」を作った。絵本は全40ページ。温かい雰囲気を出すため筆を使い、セピア調に仕上げた。
 このほど開かれた朗読劇会では、同校出身の植松知子さんが朗読を担当し、地元の和楽器演奏グループ「音三昧」が和太鼓や尺八で盛り上げた。全校生徒約320人が物語の世界に浸った。3年高橋美空さん(15)は「歴史を知れて素晴らしいと思った。次の世代や県内の人に広めたい」と語った。
 米倉代表は「地元愛を育んでもらいたい。子どもたちが聞き入ってくれた。他の沼津の昔話も絵本にできたら」と話した。200部作製した絵本は市内の小中学校や特別支援学校、公共施設に寄付する。

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