記者コラム「清流」 大人を動かす「小6の夢」

 静岡県産食材を使った宇宙食の開発に、本気で取り組む小学6年生が静岡市にいる。昨年、大学生や社会人とチームを結成し、4年計画で宇宙航空研究開発機構(JAXA)の認証取得を目指している。
 チームの会合では、大人を相手に緊張しながらも構想を語っていた。メンバーにチームへの参加理由を尋ねると、「本気度が伝わってきたから」「ビジョンが明確だったから」と返ってきた。一見、小学生の宇宙食開発は“壮大な夢”。ただ、企業、行政、JAXAなど多くの関係者に自ら会いに行く行動力を見ると、かなう気がしてくる。
 JAXAが設ける品質基準は厳しい。企業の協力も不可欠だ。でも、きっと心を動かされる大人は多いはず。私自身もわくわくしながら、取り組みを追っていきたい。

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