自転車「ヒヤリ」 “事故”VR体験 危険予測学ぶ 磐田市が動画制作

 交通事故削減や交通安全の意識向上を目指す磐田市は、企業の寄付金を活用し、自転車事故の「ヒヤリ・ハット」を体験できる子ども向けVR(仮想現実)動画を制作した。18日、完成披露会が同市見付の市交通安全教育センターで開かれ、企業関係者や市内の親子連れなどが交通ルールを学び、危険を予測する能力を鍛えた。

自転車事故の「ヒヤリ・ハット」を体験できるVR動画を視聴する参加者=磐田市見付の市交通安全教育センター
自転車事故の「ヒヤリ・ハット」を体験できるVR動画を視聴する参加者=磐田市見付の市交通安全教育センター

 動画は、見通しの悪い交差点や右側通行して交差点を進入した際の事故を再現した。車と自転車の両視点で事故状況を振り返る場面もあり、当事者の目線に近い形で疑似体験できる。県交通安全協会磐田地区支部の協力で企画や撮影を行った。
 制作費は、民間企業が社会の課題解決に導く取り組みを全国の自治体に募集し、資金を提供する官民連携の仕組み「逆プロポ(逆公募型プロポーザル)」を活用。市は昨年、「より安全な交通環境・社会の実現」をテーマにしたイーデザイン損害保険(東京都)の募集に動画制作を提案し、採択されていた。
 完成披露会で参加者は、VRゴーグルを着用し、360度見渡しながら動画を視聴した。児童からは「交通ルールがよく分かった」「事故が起きないようにしようと思った」などの声が聞かれた。
 動画は、市公式ユーチューブ「磐田TV」で視聴できる。同日、交通安全指導員による自転車の正しい乗り方を学ぶ交通安全教室も開かれた。

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