電話、ATMに注目 詐欺被害を防げ 静岡市立高生、静岡中央署に対策案

 静岡県内各地で頻発する特殊詐欺の被害防止に向け、静岡市立高1年生有志4人は20日、静岡中央署に取材して独自に取りまとめた対策案を静岡中央署員らに発表した。

特殊詐欺被害防止に向けた提案を発表する生徒=静岡市葵区の静岡市立高
特殊詐欺被害防止に向けた提案を発表する生徒=静岡市葵区の静岡市立高

 同校が週1回行っている探究活動の一環。葵区の同校に署員を招いて発表した。
 4人は被害状況を知るため同署を訪ね、詐欺の手口や発生場所などを取材した。4人が注目したのは、犯人とのやりとりで使われる電話とATM。被害を防ぎ、詐欺を疑うため、①固定電話の機能を強化し、特定の番号を遮断する②ATM付近で妨害電波を発生させ携帯電話が使えないようにする③ATMでの振り込み手続きの際、詐欺への注意喚起の動画を流す-という三つの方策を提案。その上で「合言葉を決めるなど日頃から家族間で会話を重ねることが大切」と締めくくった。
 発表を聞いた同署の永田央生活安全課長は「若い世代に詐欺被害への問題意識を持ってもらったことが重要。提案内容を取り組みに生かしたい」と述べた。4人の中でリーダーを務める松沢健之介さん(16)は「詐欺電話を受け、慌てて振り込み手続きをする人の手をどこで止めさせられるかを重視した。家族や友人にも注意喚起を広めたい」と話した。

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