新星・永嶋(静岡西高1年)リード初挑戦 クライミング、高校選抜V 積極姿勢で飛躍 25日からジャパンカップ

 静岡県スポーツクライミングに期待の女子クライマーが現れた。昨年12月に全国高校選抜大会で優勝した静岡西高1年の永嶋美智華(16)=焼津市=。得意のボルダリングは日本一を決めるジャパンカップで2年連続準決勝進出。25、26日には高校女王に輝いたリードでもジャパンカップに初挑戦する。

スポーツクライミングで活躍が期待される永嶋美智華。リードは昨年末の高校選抜を制し、ジャパンカップにも出場する=静岡市駿河区のクライミングジャム
スポーツクライミングで活躍が期待される永嶋美智華。リードは昨年末の高校選抜を制し、ジャパンカップにも出場する=静岡市駿河区のクライミングジャム

 「遊具に登るのが好きだった」のをきっかけに小学3年でクライミングジム「クライミングジャム」に入会。今は国際大会の優勝経験もある是永敬一郎さん(27)=同ジム静岡店店長=の指導を受ける。ホールドを保持する指の腱(けん)に天性の強さがあり、判断力や柔軟性も高い。さらに、今季は高校で陸上部に入ったことも飛躍を後押しした。
 学校で運動部に入る必要があったため未経験の陸上で800メートルに挑戦。基礎体力の向上に加え「軽量化にもなってギアが1段上がった」(是永さん)。これまで練習時間が少なく苦手意識があったリードも「ミスを恐れて守りに入らず、思い切ったルートに挑めるようになってきた」と永嶋。全国高校選抜は完登にあと一歩に迫り、ジャパンカップも予選会を勝ち抜いた。
 ルートの読み解き方や、体の使い方などはまだ粗削りな分、「伸びしろだらけ。感覚で登っているのを理論的に考えられるようになれば、世界で戦える素質がある」と是永さん。国内トップクライマーが潜在能力を認める新星は「まずは今回のリードジャパンカップで準決勝に残りたい。少しずつ結果を出しながら、いつか国際大会に挑戦できれば」と一歩ずつ壁を登る。

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