熱海の宿泊客数 コロナ前の7割、2022年 49%増、回復途上

 熱海市は24日、入湯税に基づく2022年1~12月の宿泊客数が229万2918人(前年比49・6%増)だったと発表した。全国旅行支援などの効果で大きく回復したものの、新型コロナウイルス禍前の19年の約7割にとどまった。

 まん延防止等重点措置が適用されていた1~3月は19年の6割程度だった。感染対策の行動制限がなくなった4~9月は72・5%に回復し、全国旅行支援が始まった10月以降は88・5%に上昇した。
 斉藤栄市長は24日の定例記者会見で「客足が回復してきたことは喜ばしいが、旅行需要の喚起策があってもコロナ禍前の水準にはなかなか戻らない」と厳しい見方を示した。さらに従業員不足が深刻で、客室をフル稼働できず予約を制限している宿も多いという。
 市は短期、中長期の視点で誘客策を講じる。23年度当初予算案に、熱海海上花火大会の回数を増やすための経費や企業向けのプロモーション強化や研修プログラム、アクティビティの開発経費を盛り込んだ。斉藤市長は「平日の宿泊施設の利用を増やすことが大事。コロナの収束を見据えて取り組んでいく」と述べた。
 (熱海支局・豊竹喬)

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