自転車で健康に 学生がコース提案 静大、富士宮市と連携 利用率向上へ企画も

 静岡大地域創造学環スポーツプロモーションコースの杉山康司教授(スポーツ・健康科学)のゼミ生が富士宮市と連携し、研究を進めてきた「市民の健康づくりにつながるサイクリングコース」がこのほど完成した。市役所で開いた報告会で、ゼミ生は実走実験などを通じてまとめた六つのコースを紹介し、見えた課題や提言までを市職員らに説明した。

健康づくりにつながるサイクリングコースを発表する静大生=富士宮市役所
健康づくりにつながるサイクリングコースを発表する静大生=富士宮市役所

 ふじのくに地域・大学コンソーシアムが実施するゼミ学生等地域貢献推進事業の一環。ゼミ生は「運動不足解消コース」「味わい大満足コース」などターゲットを意識した六つのコースを用意。メリットとデメリット、片道距離、所要時間、最大勾配、標高差、信号機の数などもそれぞれ記載した。いずれも、3・5~8・0METs(運動強度を表す単位)ほどで推移したとして健康づくりに役立つコースと裏付けた。
 アンケート結果からは女性の自転車利用率が低いことや自転車を持っているが利用していない人が多い状況などが浮かんだ。提言では自転車利用率向上に向け、ゲーム性のあるイベント企画やマイル換算事業の実施を挙げた。ゼミ生は「まちの地形やスポットを生かせば健康づくりに適したサイクリングコースになる」とまとめた。
 市では、ゼミ生が考案したサイクリングコースや調査結果を、市民の健康づくり施策をはじめ、幅広い分野で生かしていくという。

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