記者コラム「清流」 誰もが活躍できる街へ

 浜北支局でかつて現像室だった部屋を整理していると、古い新聞が見つかった。今は管理職の先輩が若い記者だったとき、同僚らが彼のために作った「結婚新聞」だった。
 祝意を示す署名入りのコメントもいくつかある。男女両方から寄せられた。ただ、女性の多くは定年を前に退職していた。1980年代後半、当社が女性記者を正式採用し始めたころ。当時は社も周囲も戸惑いがあったと社の歴史を知る大先輩らに聞いた。当時の若い女性記者らは、思うように活躍できる機会を得るのが難しかったのだろうか。
 3月から浜北支局を離れ、浜松市政を担当する。ジェンダー平等が社会全体で強く意識されるようになったのは最近だ。当社は当然、この街も、誰もが快活に働ける環境であるよう取材に励みたい。
 (浜北支局・松浦直希)

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