三木(掛川)「五輪でも必ず金」 スノボ世界選手権パラレル大回転V 19歳、3年後に照準

 スノーボード世界選手権(2月19日、ジョージア)の女子パラレル大回転で初優勝した三木つばき(19)=キャタラー、掛川市=が1日夜、練習拠点のスロベニアからオンライン取材に応じた。アルペン種目では五輪と世界選手権で男女を通じて日本勢初の快挙を成し遂げた新星は「ここ一発の大舞台で力を出し切れた」と喜びつつ、「3年後のミラノで必ず優勝したい」と2026年冬季五輪の金メダルへ決意を語った。

スノーボードの世界選手権の女子パラレル大回転で、初優勝を果たした三木つばき。スノーボードのアルペン種目で日本勢が世界一になるのは五輪を含め、男女を通じて初めて=19日、ジョージアのバクリアニ(共同)
スノーボードの世界選手権の女子パラレル大回転で、初優勝を果たした三木つばき。スノーボードのアルペン種目で日本勢が世界一になるのは五輪を含め、男女を通じて初めて=19日、ジョージアのバクリアニ(共同)
三木つばき
三木つばき
スノーボードの世界選手権の女子パラレル大回転で、初優勝を果たした三木つばき。スノーボードのアルペン種目で日本勢が世界一になるのは五輪を含め、男女を通じて初めて=19日、ジョージアのバクリアニ(共同)
三木つばき

 世界選手権の決勝は雪面が激しく荒れた不利なコースに回ったが、序盤のミスを立て直し滑りきった。当時の心境を「スタートに立った時、すごく落ち着いて『滑りたいように滑ろう』と思えた」と振り返る。昨年12月にあったワールドカップ(W杯)は3戦全て決勝トーナメントで転倒。悔しさを胸に「どんなに荒れたコースでも絶対に転ばない」と積み重ねた努力が勝負どころで結実した。
 今季は日本代表の強化体制が整わずコーチは不在。練習環境や支援スタッフも自ら探す必要があった。技術指導は受けられず、練習映像を見ながら試行錯誤の日々。シーズン開幕前は「スタートラインに立って勝負できるか不安だった」と明かす。数々の困難を乗り越えて手にしたビッグタイトルに「方向性は間違っていない。すごく安心した」と笑みを浮かべた。
 長野県で生まれ、5歳の時に雪とは無縁の掛川市へ。普通なら不利と思う状況も、「雪から離れる時間があるからこそ新しいアイデアが生まれる」と力に変えてきたという。“雪なし県”から誕生した新女王は「勝ったことも負けたことも糧にして、もっと高みを目指していきたい」と次なる頂点を見据えた。

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