3年間の思い出を絵本に 安倍川中生 国語と美術授業で制作

 卒業を間近に控えた静岡市葵区の安倍川中(片川宣彦校長)3年生65人が、3年間の思い出をテーマにした絵本作りに取り組んでいる。国語科と美術科の教員が連携し、双方の授業時間を使った教科横断的な実践。生徒たちは3年間で培った言葉や絵の表現力を発揮し、世界で1冊だけの絵本を仕上げている。

美術と国語の学びを生かし、絵本を制作する生徒=静岡市葵区の安倍川中
美術と国語の学びを生かし、絵本を制作する生徒=静岡市葵区の安倍川中


 3年間にお世話になった人や大切にしてきた持ち物など、それぞれの視点から絵本の題材やストーリーを考えた。自由な画材や技法で絵を描き、B5判12ページの絵本にする。部活動で使用してきたバスケットシューズについて絵本を制作した落合美雨さん(15)は「中学生活で自分が大切にしたきたことを振り返る良い機会になった。自分以外の人にも楽しんでもらえる絵本にしたい」と話した。
 絵本の制作は1~3月に実施。国語科と美術科の学びを生かし、「生きる力」につなげてほしいと企画した。国語科は8時間、美術科は6時間をそれぞれ充てた。国語科の磯口航教諭は「絵を組み合わせることで、言葉の表現も豊かになる」と相乗効果を指摘し、美術科の久保田歩講師は「生徒それぞれの確かな成長を感じた」と語った。
 完成した絵本は校内に展示し、生徒が絵本を読み合う機会を設ける予定。

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