医療的ケア児支援 多職種で連携 磐田でネットワーク 課題や事例共有

 日常的にたんの吸引や人工呼吸器などが必要な「医療的ケア児」を巡り、磐田市障害者相談支援センターはこのほど、市内の医療や教育、福祉関係者などでつくる「多職種連携医療的ケア児者支援者ネットワーク」を発足した。現場の課題や事例を共有して関係機関との連携を強化し、当時者家族への支援向上を図る。

現場の課題や事例を共有し、当事者家族の支援向上を図る「多職種連携医療的ケア児者支援者ネットワーク」の初会合=磐田市上大之郷の市急患センター
現場の課題や事例を共有し、当事者家族の支援向上を図る「多職種連携医療的ケア児者支援者ネットワーク」の初会合=磐田市上大之郷の市急患センター

 医療技術の進歩で障害や疾患のある子どもの救命率が上がり、自宅で暮らすケア児は県内で約6千人いるとされる。一方、看護師らの人手不足などで保育所や学校の受け入れ態勢はまだ不十分で、自宅でつきっきり介護する家族の負担が大きいのが実情という。
 市急患センター(上大之郷)で開かれた初会合には約20人が集まり、医療スタッフの人材確保やケア児の実数把握、医療的ケア児コーディネーターの活用方法をテーマに議論した。医療的ケアに関わる看護師不足の現状や就学時前の問題が挙がり「それぞれの立場で問題を発信し、関係機関につなぐ体制を確立していく」などの意見が出た。

 

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