「学び」で産業創出 静岡大が基金 竹林名誉教授の寄付基に

 静岡大は3日、AIやVR・メタバース関連のコンテンツ開発、人材育成に役立てようと、竹林洋一同大名誉教授が寄付した1億円を基に「学びのイノベーション基金」を設立した。基金はAIやメタバースを活用した学習環境構築、社会問題解決に向けたイノベーション創出などに活用する。

日詰学長と基金設立の覚書を締結した竹林名誉教授(左)=静岡市駿河区の静岡大
日詰学長と基金設立の覚書を締結した竹林名誉教授(左)=静岡市駿河区の静岡大

 同日、静岡市駿河区の同大静岡キャンパスで行われた覚書の締結式で、竹林名誉教授は、今後は人間に寄り添ったAIが重要となると指摘した上で、「新たな産業創出へ『学び』を通して若い人材が世の中を変える挑戦をしてほしい」とエールを送った。日詰一幸学長は「本学がイノベーションの先陣を切っていくため、有効に活用したい」と感謝した。
 竹林名誉教授は2004年、同大発のベンチャー企業「デジタルセンセーション」を立ち上げた。同社はその後経営統合を経てAIベンチャー「エクサウィザーズ」となり、21年に東京証券取引所のマザーズ(現グロース)に上場を果たすなど、静大発ベンチャーの成功例となっている。

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