自宅ギャラリー 喜びの再出発 知的障害の次女受賞きっかけ 清水区・細沢さん企画展
静岡市清水区長崎新田の細沢弥生さんが自宅の一部を開放する「Ouchi Gallery nana(オウチ・ギャラリー・ナナ)」で3日、次女奈奈さん(27)の作品を紹介する企画展が始まった。新型コロナウイルスの流行で休館していたが、奈奈さんの絵画コンテスト受賞をきっかけに3年ぶりに再開した。
奈奈さんは昨年、若手アーティストを発掘する「WATOWA ART AWARD(ワトワアートアワード)2022」で応募約300点の中から審査員賞に選ばれた。受賞したのは、さまざまな色を組み合わせた大型の抽象画。近作の20点とともに展示販売している。
4歳の時にかかったインフルエンザ脳症の後遺症で知的障害がある奈奈さんは、中学時代から画家山下博己さん(同市葵区)に師事し、作業所に通う傍ら創作活動を続けている。母親の細沢さんは受賞について「一般コンクールで評価され、大変うれしい」と喜び、「企画展も障害がある人が描いた絵という先入観を持たず、純粋にアートとして楽しんでほしい」と語る。
開館は4、5、10、11、12日の正午から午後5時。問い合わせは細沢さん<電054(345)1845>へ。