記者コラム「清流」 「家康」観光振興生かして

 徳川家康にちなんだ浜松大河ドラマ館のプレオープンの日、愛知県岡崎市から訪れた親子連れと出会った。岡崎では前日にドラマ館が開館したばかりだったが、「地元は盛り上がっている。浜松の施設も見てみたくて」と興奮気味に話した。
 浜松、静岡、岡崎を中心とした家康ゆかりの都市は没後400年の2015年、「家康公400年祭」を展開し、1年をかけて各種の催しを繰り広げた。思い起こすと、コロナ禍と無縁だった当時は公の顕彰と同時に、観光振興も前面に押し出していた感覚がある。
 ドラマの放送がまだ前半戦とはいえ、誘客の動きは緩やかだ。1年は、あっという間。コロナが「5類」に移行する5月以降を好機と捉え、3市連携による誘客や情報発信にも期待したい。
 (浜松総局・山本雅子)

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