夢のドラマ脚本家に“転身” スポーツライターの岡田さん(静岡)「エンタメ界で存在感を」

 静岡市葵区のスポーツライター岡田真理さん(44)がこの春、テレビドラマで脚本家デビューする。名だたる選手の取材や社会貢献活動で実績を重ねる中、子どもの頃からの憧れが忘れられず、一念発起した。ジャーナリズムからエンターテインメント界への“転身”。新型コロナウイルス禍で「スポーツだけの人生で終わりたくない」との思いが自身を突き動かした。

脚本家でエンタメ界に挑戦する岡田真理さん=3月上旬、静岡市内
脚本家でエンタメ界に挑戦する岡田真理さん=3月上旬、静岡市内

 デビュー作はTBSの深夜枠「私がヒモを飼うなんて」(29日放送開始)。28歳の女性が仕事に恋愛に奮闘する。番組制作は進行中で、「幅広い世代に共感してもらえたら」と意気込む。
 岡田さんは大学卒業後、格闘家のマネジャーなどを経て主にプロ野球を追い、王貞治さんにインタビューしたことも。選手の慈善活動を支援する取り組みに精力的で、吉田正尚選手や和田毅選手らと親交がある。静岡県サッカー協会理事の一面も持つ。
 転機となったのは新型コロナの自粛生活。40代に入った自身と向き合い、ふと「夢を目指すラストチャンスでは」との思いが巡った。
 すぐにシナリオづくりの通信講座を受講し、脚本家事務所に所属した。持ち込んだ脚本がスタッフの目に留まり、事務所入りからわずか4カ月で大役を手にした。「若い人材が求められる中、自分が選ばれた意味を考えている」と謙虚に受け止める。
 岡田さんは静岡大付属静岡小・中から静岡高で学んだ。既に次回作も決定していて、青春時代の思い出や、スポーツ取材で引き出した一流選手の含蓄ある言葉を生かしたいという。「人生を疑似体験できるのがドラマの醍醐味(だいごみ)。新しい(エンタメの)世界で存在感を示せれば」

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