生理用品 女子トイレ常備 思春期生徒に寄り添う 沼津五中PTAが企画

 沼津市立第五中のPTAが1月から、生徒が利用する全ての女子トイレに生理用品を常備する取り組みを始めた。経済的な理由で生理用品が購入できない「生理の貧困」の問題に対応するだけでなく、打ち明けづらい思春期の女子生徒の思いに寄り添おうと、女性役員が中心となって企画した。

女子トイレの手洗い場に設置した生理用品を入れたケース。「PTA寄贈」の文字を入れた=沼津市立第五中
女子トイレの手洗い場に設置した生理用品を入れたケース。「PTA寄贈」の文字を入れた=沼津市立第五中


 同PTAは昨年11月、使わなくなった同校の制服を無償で譲り受け、必要な人に販売するバザーを開催。その収益の活用法を探る中で「生徒のためになることを」と、近年問題となっている「生理の貧困」を含めた女子生徒への対応が挙がった。
 生理用品は市教委が学校の保健室に配布した品を活用。PTAは計10カ所の女性用トイレに置くプラスチック製のケースと、汚れた場合の替えの下着を購入し、備え付けた。
 中心となって企画した副会長の荒井良子さん(50)は「保健室に生理用品が置かれていても、急に必要になった生徒は言い出しづらい。経済的な状況に関係なく、誰もが使えることが大事と考えた」と語る。
 設置した生理用品は既に複数の利用があった。川口郁代校長(58)は「PTAの皆さんが生徒のことを真剣に考えていただいた」と感謝する。
 同PTAは利用状況を見ながら、補充などを考えていく。

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