抽出後のコーヒーかす ハンドクリームに変身 沼津の企業開発 6月発売

 発酵技術の研究開発を手がけるソーイ(沼津市、石垣哲治社長)が、抽出後のコーヒーの粉を使ったハンド&ボディークリームの原料を開発した。成分を化粧品に生かす例はあるが、搾りかすそのものを使うのは世界初だという。クリームは6月に発売される。

抽出後のコーヒーの粉を使ったハンド&ボディークリーム=沼津市
抽出後のコーヒーの粉を使ったハンド&ボディークリーム=沼津市

 老化防止効果のあるポリフェノールや保湿を促進する油脂分を含むコーヒーかすをペースト状にして発酵する。乳化剤を加えずに乳化作用を高める独自技術により、保湿力が向上し、さらっとした使用感を実現したという。
 不要となった素材に新たな価値を加える「アップサイクル」と、ごみ排出量ゼロを両立する独自の試み「アップゼロテック」商品の第2弾。エシカルコスメブランド「エベレストジャパン」から協業の依頼を受けた。
 石垣社長の祖先が約280年前に始めたしょうゆ醸造の発酵技術を受け継ぐ。環境意識の高まりを受け、コーヒーかすを使ったスイーツとコーヒー飲料を開発し、エベレストジャパンの目に留まった。
 商品名は「エベレストエシカルハンド&ボディクリーム/コーヒー」。2500円(税込み)。各地のアパレルショップやコーヒーかす提供元の「ストリーマーコーヒー」店舗などで販売する。

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