待望の「36人目の仲間」 新ポンプ車を配備 土石流で被災 熱海市消防団第四分団
熱海市伊豆山の大規模土石流で消防ポンプ車が被災した市消防団第四分団(押田貴史分団長、団員35人)に26日、新たなポンプ車が配備された。熱海消防署で行われた式典で、団員は「36人目の仲間」として待望の新車両を歓迎し、地域の安全安心の確保に向けて決意を新たにした。
第四分団の旧ポンプ車は2021年7月の土石流に襲われた市道伊豆山神社線沿いの詰め所で大破した。配備してまだ5年目だった。以来、市消防本部から代替車を借りて活動していた。
新ポンプ車は伊豆山の狭い道を走行できるコンパクトな車両に、タッチパネルで水圧などを自動調整できる最新機能を搭載。仮詰め所の伊豆山コミュニティ防災センターに配備する。押田分団長は「車両を失い、改めて大切な仲間だと痛感した。当時は目の前のことをやるのに精いっぱいだった。失ったものはたくさんあるが、また一から築き上げていきたい」と話した。
斉藤栄市長は「安全安心の確保に向けてさらなる活躍を期待している。新たな詰め所は地域の意見を聞きながら最適な場所に建設できるよう努める」と述べた。