静岡人インタビュー「この人」 2023年各流派合同新春舞踊大会で文部科学大臣賞に選ばれた 北嶋なるみさん(東京都)

 3歳の時に祖母の影響を受け、浜松市の舞踊家・花柳絵美舞(えみまい)氏の指導で日本舞踊を始め、1月中旬に都内で開かれた若手の登竜門と位置づけられる大会で最高賞に輝いた。「花柳絵美舞也(えみまいなり)」の名で花柳基(もとい)氏の指導を受けながら活動する。同市東区出身。25歳。

北嶋なるみさん
北嶋なるみさん

 ―最高賞に輝いた感想は。
 「幼いときから指導してくださった先生と、現在教えを受けている先生、支えてくれた家族のみんなに感謝している。3回目の挑戦で賞をつかむことができてうれしく思う」
 ―今後の目標は。
 「今回は通過点でもある。今後も賞に恥じない演技を披露していきたいと思うし、舞台を降りても人として尊敬されるようでありたい」
 ―日本舞踊の魅力は。
 「習い事としては伝統的な日本人らしいしぐさが身につくと言われている。鑑賞する際には、最初から歴史的な背景、表現者の内面がいかに表されているかなどの奥深さへの理解に無理に努めなくてもいいと思う。衣装の華やかさ、独特の動きを見ているだけでも十分楽しめるはずだ」
 ―コロナ禍の影響を振り返るとどうだったか。
 「感染拡大当初は、舞台芸術が不要不急などと言われて苦しい思いをした。それでもSNS(交流サイト)を活用することを考えるようになったという意味では良い面もある。舞台を巡回するよりもSNSで発信する方が観覧者数は多くなることもある。敷居が高いと感じている人は、SNSをきっかけに興味を持ってほしい。その上で、コロナ禍による行動制約も今後は緩和されていくようなので、生の舞台もぜひ見てほしい」
 (浜松総局・松浦直希)

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