西区の建設業×北区の民宿カフェ 雇用創出へ異業種タッグ 浜松

 浜松市の建設業「トオヤリペアテック」(西区舞阪町)と農家民宿カフェ「coco-Rin(ココリン)」(北区三ケ日町)が6日、雇用創出や地域活性化に向けて業種の枠を超えた連携を開始した。トオヤリペアテックの新入社員が1年間、ココリンに出向して飲食業のノウハウや地域に根付いた取り組みを学び、地域振興につなげる。

雇用創出や地域活性化に向けた業務提携式。石山さん(右から2人目)が出向し、飲食業や地域活性化のノウハウを学ぶ=浜松市北区細江町のスーパーキムラ
雇用創出や地域活性化に向けた業務提携式。石山さん(右から2人目)が出向し、飲食業や地域活性化のノウハウを学ぶ=浜松市北区細江町のスーパーキムラ

 トオヤリペアテックは2022年に飲食事業を立ち上げ、キッチンカー運営を始めた。事業拡大に加え、人手不足に悩む建設業界で飲食を通じた新たな雇用創出を狙う同社と、若手の人材育成や地域の雇用拡大を目指すココリンの思いが一致し、連携につながった。
 出向するのは高校を卒業し、今月入社したばかりの石山樹里さん(18)=浜北区西美薗=。ココリンが北区細江町のスーパーキムラ内に設けるパン販売店「いいこパン」で働きながら調理や接客法、飲食店経営の知識を身に付ける。フリーデザイナーが本業の久米ゆきココリン代表(38)から「インスタ映え」する写真の撮り方や効果的な情報の発信方法も学ぶ。石山さんは「キッチンカーを通じて人に『何か』を与えられるような社会人になりたい」と期待に胸を膨らませた。
 6日には同スーパーで業務提携式を行った。久米代表は「地域の良さを伝えながら商品を売っている。地域の魅力も教えたい」と話し、トオヤリペアテックの山口太郎経営管理本部長(55)は「建設業を違った角度から見て少しでも興味を持ってほしい。飲食事業の雇用拡大につなげ、地域に貢献したい」と語った。

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