富士山と共存 富士宮の歴史 市史36年ぶり更新 図や写真で詳しく

 富士宮市は新たな市史「富士宮の歴史」の1冊目「自然環境編」をまとめ、10日に販売を始めた。市史の更新は36年ぶり。富士山と共に生きた歴史など最新の研究で分かったことを盛り込み、図や写真をふんだんに使った。全5冊で、2027年度中の刊行を予定する。

新たにまとめた市史を紹介する職員=富士宮市役所
新たにまとめた市史を紹介する職員=富士宮市役所


 自然環境編は、富士山と共に形成された市内の土壌の成り立ちを分析し、自然を生かしたかつての暮らしぶりをたどった。繰り返された富士山の噴火の規模などを図や表で示し、湧水地一帯の地形図で溶岩流の影響などを解説した。市内の遺跡や出土品を載せて古代の営みを考察したほか、近年の写真で災害の被害規模も記録した。沼倉直也市史編さん室長は「技術の進歩で研究が進み、中身が充実した」と話した。
 1冊千円。市役所か市埋蔵文化財センターで購入できる。電子データは市ウェブサイトから無料で閲覧できる。問い合わせは同室<電0544(22)1187>へ。
 (富士宮支局・国本啓志郎)

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