オークラアクトシティホテル浜松/糸正弘総支配人【キーパーソン】

 JR浜松駅に近接するオークラアクトシティホテル浜松(浜松市中区)の総支配人に2022年6月に就任した。「コロナ後」を見据え、行動力とアイデアで観光誘客を図ろうと戦略を練る。

糸正弘総支配人
糸正弘総支配人

 ―国内の宿泊需要をどうみるか。
 「旅行支援策の後押しで、昨年12月は宿泊部門で開業以来過去最高の月間売上高を記録した。年配客の利用やビジネス需要が回復している。スポーツやコンサートなどのイベント開催も活発になり、週末は特に忙しい」
 ―着任後の9カ月で注力したことは。
 「営業を休止して遊休スペースになっていた地上185メートルの45階展望回廊の再開を急いだ。浜松市や観光振興団体に相談し、大河ドラマに合わせて徳川家康ゆかりの地を紹介するパネルを用意した。旅の起点になるようにPRしている。年配層のホテル利用が多い中で、大河ドラマは30~40代の女性などに訴求する好機。登場人物にちなんだ飾り付けや、新作スイーツの提供などを打ち出していく」
 ―訪日客の動向は。
 「昨年秋からマレーシアなどの東南アジアを中心に団体客が戻り始めた。中国は5月の大型連休以降に復調すると予想している。ただ、訪日客は関西から関東方面に移動する途中で1泊し、翌朝には浜松を出発するケースが多い。浜松城の見学など連泊につなげる工夫がもっと必要だ。滞在して、再訪したいと感じてもらえるプランを提供できるよう、企画と情報発信に力を入れる」
 (聞き手=浜松総局・白本俊樹)

 いと・まさひろ 大成観光(現ホテルオークラ)に1986年に入社。グランドニッコー東京台場の総支配人代理などを歴任した。川崎市出身。59歳。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞