チョコバットが缶入りパンに 三立製菓とヤタロー 初の共同開発の狙いは?

三立製菓とヤタローグループが共同開発した「チョコバットくんのふわチョコパン」(右)
三立製菓とヤタローグループが共同開発した「チョコバットくんのふわチョコパン」(右)
「チョコバットくん」と新商品をアピールする「かにぱんお姉さん」=浜松市中区
「チョコバットくん」と新商品をアピールする「かにぱんお姉さん」=浜松市中区
三立製菓とヤタローグループが共同開発した「チョコバットくんのふわチョコパン」(右)
「チョコバットくん」と新商品をアピールする「かにぱんお姉さん」=浜松市中区

 かにぱんや源氏パイ、チョコバットを製造する三立製菓(浜松市中区)と、パンやラスク、バウムクーヘンを手がけるヤタローグループ(同東区)が缶入りの「チョコバットくんのふわチョコパン」を商品化し、静岡県内で17日から、期間限定販売します。両社共同の商品開発は初めてです。両社の担当者と三立製菓の「かにぱんお姉さん」(望月沙枝子さん)に、新商品の特徴や開発の目的を聞きました。

チョコバットの風味をパンで再現

 「チョコバットくんのふわチョコパン」はココア生地にチョコチップを練り込みました。しっとりとした食感が特徴です。原料の一部にチョコバットと同じ大豆ペーストを使用し、風味を再現したといいます。内容量は130グラム。価格は税抜き500円。賞味期限は1年とロングライフです。
  photo01 ヤタローグループのノウハウで、しっとりしとした食感でチョコバットの味を再現した  

 JR浜松駅KIOSK、浜松大河ドラマ館、新東名高速道浜松サービスエリア(SA)、静岡SA、東名の浜名湖SA、牧之原SA、舘山寺温泉(浜松市西区)の宿泊施設などで扱います。7月ごろまでに3千缶を販売予定です。
 

開発の経緯は?

 「缶入りパンの製造ノウハウを持つヤタローと、三立製菓の商品力を生かそうと共同開発しました」
 こう話すのは三立製菓の池田彰男取締役企画開発部長。
 チョコバットは1964年発売のロングセラー商品です。お小遣いを握りしめて、駄菓子屋などで買った経験がある皆さんも多いのではないでしょうか。
 バウムクーヘンや菓子を製造するヤタローは長期保存ができる「富士山缶詰ぱん」も手がけてきました。
 親交のあった両社の社長が意気投合して協業が決まり、2021年10月から開発に着手したそうです。

防災食ではない?

 開発コンセプトは、防災食とは一線を画した「おやつ」「日常食」「脱防災食」。ヤタローの増井雅之経営企画室次長は「防災食は床下に一度保管すると、そのまま期限が切れてしまう家庭が多いと思います。ローリングストックのように、備蓄しながらも子どもから大人まで、ふと食べたいと感じた時に思わず手が伸びる商品にしようと考えました」と話します。
 賞味期限は防災食の缶入りパンには及びませんが、1年と長期間です。その代わり、「パン生地とチョコのバランスなど、おいしさを追求しました」(増井次長)。
 缶には、幅広い年代になじみ深い「チョコバットくん」を大きくデザインしています。野球ユニホーム姿の三立製菓のキャラクターに目が引かれがちですが、「ヤタローの存在感も示そうとしました」(増井次長)と、人気商品「バウムクーヘン」が缶にあしらってありました。

photo01 「チョコバットくん」と新商品をアピールする「かにぱんお姉さん」=浜松市中区  

 取扱先は、土産需要を見込んで駅や高速道路のSA、旅館にしたといいます。かにぱんお姉さんは「静岡県外から来られた人が手にとって、三立製菓やヤタローを知ってもらえればうれしいです」と話し、キャラクター「チョコバットくん」とともにアピールしていました。
 

 <メモ>チョコバット パン生地にチョコレートをコーティングした菓子。「チョコバット」は2022年9月に「チョコバットA(エース)」に統合しました。内容はそのままで、パッケージ裏側の野球くじが異なっています。チョコバットは「ホームラン」が表示されていると1枚、「ヒット」は4枚を集めると、もう1本もらえました。現在は「エース」なら1枚、「ストライク」は3枚を集めて三立製菓に郵送すると、オリジナルノートがもらえます。

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