遠州どぼくらぶ 中遠4市、協会、理工科大連携 建設業界 働きがい 若者に発信 現場の魅力、SNSで

 中遠地域4市(磐田、袋井、掛川、菊川)は13日、袋井建設業協会や静岡理工科大と連携し「遠州どぼくらぶ」を設立した。土木はインフラ整備や災害復旧に関わる重要な産業である一方、少子高齢化に伴う人材不足が深刻になっている。産官学を挙げて土木のやりがいや魅力をSNSなどで発信し、若い世代に建設業界のイメージ向上を図る。

遠州どぼくらぶの発足式。産官学を挙げて土木のやりがいや魅力をSNSなどで発信する=袋井市役所
遠州どぼくらぶの発足式。産官学を挙げて土木のやりがいや魅力をSNSなどで発信する=袋井市役所


 県内の建設業界の仲間が集い、担い手確保策を検討する県の「静岡どぼくらぶ」を派生し、中遠広域で活動を展開する。袋井市の若手職員を中心に、施工中しか見ることができない現場やインフラ施設を多くの写真を交えてインスタグラムで紹介する。このほか、建設現場見学会や小中高校への出前授業も予定。子どもたちの将来の職業選択につなげてもらう狙いがある。
 発足式が袋井市役所で行われ、4市の市長や関係団体の代表者ら約40人が出席した。袋井建設業協会の中村勝利会長は「建設業界は危険、汚い、きついの『3K』が根強く残り、就業者不足を感じている。ICTを活用した仕事やDXへの取り組みなど業界の現状を知ってもらいたい」と期待し、大場規之袋井市長は「若手職員を中心に情報発信し、建設業界の人材確保につなげる」と力を込めた。
 袋井市によると、2020年度の国勢調査で、県内の建設業就労者の平均年齢は49・6歳だった。
 (磐田支局・崎山美穂)

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