記者コラム「清流」 がやがやしたい
仕事場である編集局のフロアに会議室がある。先日廊下を歩いていると、そこから、気持ちが浮き立つような“音”が響いてきた。大勢ががやがやと話す声が集まった、人の熱量を感じさせるような音だ。
聞けば新年度入社の新人研修中。マスク姿ではあったが、数十人がグループに分かれて討論し、時折笑い声も。コロナ禍以前は当たり前だった光景に、久しぶりに遭遇したと感じた。
娘の通う小学校では既に給食の「黙食」が解かれているが、教室はまだまだ静かという。子どもの頃に経験した、がやがやした昼休み前の教室も体験させてやりたいように思う。
ここ数年で、大人にとっても自由なおしゃべりを楽しむハードルは上がった。自分も少し意識して「がやがやする時間」を取り戻したい。
(生活報道部・西條朋子)