記者コラム「清流」 会いに行ける候補者に

 「来てもらう選挙から、出向いていく選挙に」。県議選の取材中、ある陣営が今回の選挙をこう表現したのが印象的だった。各陣営ともコロナ禍を経て集会に人を集めにくくなり、選挙戦術の変化を強いられた。一人でも多くの有権者と接したり、日時や場所を決めずに選挙区内をこまめに演説したりすることを重要視する陣営が目立った。
 だが、候補者が来るのを待つのではなく、実際に会いに行って政策を聞き比べて投票先を決めたい。たどたどしい演説にむしろ生真面目さを感じることもあれば、立て板に水の弁舌に軽さが見えることもある。
 沼津市議選の投票日は23日。候補者にはどこに行けば直接会えるのか、ぜひ情報発信をお願いしたい。聴衆がたった1人でも実直に有権者に語りかける、そんな人を市政に送りたい。
 (東部総局・尾藤旭)

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