静岡人インタビュー「この人」 静岡県内外で演奏会を企画・開催 中山絵理さん(静岡市駿河区)

 2021年に演奏団体「音束(おとたば)」を設立し、国内外で活躍する県内出身の音楽家の公演を主催するほか、依頼に応じて演奏会を企画・開催する。7歳でピアノを始め、フェリス女学院大音楽学部を卒業した。福岡県中間市出身。37歳。

中山絵理さん
中山絵理さん

 ―設立のきっかけは。
 「結婚を機に静岡に移り住み、会社に勤めながら仲間と演奏会を開いていた。そうした活動から演奏依頼を受けることもあり、要望に応えられる枠組みを作ろうと思った。新型コロナ禍で、依頼してくださる方も私たちも地元の人材に目を向けられた」
 ―活動の工夫は。
 「音楽家だけでなく、芸術や芸能に関わる人とのつながりによって、今までにない面白い企画をしたいと思っている。郷土歌や静岡ゆかりのアニメ曲などをクラシック風にアレンジしたり、芝居を交えながら演奏したりしたこともある」
 ―音楽の魅力とは何か。
 「言葉を介さなくても感動が共有でき、末永い趣味として楽しむことができる。小さい時に聞いた音楽はその後、同じ時期を過ごした人たちとの共通言語となり、人生を豊かにしてくれる。中でもクラシックはさまざまな時代を生きる人がその時の思いを込めながら演奏し受け継いでいて、ある意味、古くて新しい音楽だと思う」
 ―目標を。
 「若い世代に生演奏による没入感を味わってほしい。そのために電子チケットなどを取り入れ、チケット販売のプラットフォームを用意する。県内には素晴らしいホールがたくさんあり、子どもも楽しめる環境が整えば魅力が増す。子ども向けの音楽会にも力を入れたい」

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