ワカメとアカモク “二刀流”で最高賞 清水漁協用宗支所青壮年部 「漁業者の甲子園」

 ワカメの養殖と天然アカモクの商品開発に取り組む清水漁業協同組合用宗支所(静岡市駿河区)の青壮年部が、3月に東京都内で開かれた「第28回全国青年・女性漁業者交流大会」(全国漁業協同組合連合会主催)での活動発表で、最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。静岡県内では15年ぶり。

農林水産大臣賞を受賞した青壮年部メンバーら=静岡市駿河区の用宗漁港
農林水産大臣賞を受賞した青壮年部メンバーら=静岡市駿河区の用宗漁港

 同大会は「漁業者の甲子園」と呼ばれ、全国の代表が日頃の活動成果を発表する。地域活性化や環境保全など5部門に分かれ、同部は流通・消費拡大部門で出場した。
 メンバーは「用宗はシラスだけじゃない!-ワカメとアカモクの二刀流で地域活性化」と題して発表した。黒潮の蛇行や海水温上昇でシラス漁が安定しない中、ワカメの自家種苗による養殖と未利用資源だったアカモクの販売で収益の向上に成功したことを紹介した。
 地元の飲食店や市と連携し、食材として周知されていなかったアカモクのPRに努めたことも評価され、受賞につながった。
 同部の青木拓磨部長(35)は「多くの人の支えがあって成り立っている。二つとも結果に結びついてうれしい」と喜びを語った。前部長の斉藤貴浩さん(33)も「6年間やってきたことが間違ってなかったと思えた。これからは安定して生産できるよう頑張りたい」と先を見据えた。

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