豊富な経験、実績を評価 須藤氏4選 富士宮市長選解説

 富士宮市長選は、対抗馬の出馬表明が直前で市民の関心が高まらず、実績と知名度で勝る須藤秀忠氏の続投を有権者が選択した。
 3期目の前半は新型コロナウイルス感染症対応に追われる中、PCR検査場設置など独自施策を打ち出した。国に先駆けて難局に対応するかじ取りの能力と44年の政治経験に基づく実行力が一定の成果を上げたといえる。
 今回選では、須藤氏の多選や任期中に80歳を迎える年齢、市役所内の閉塞(へいそく)感を批判する声などが望月則男氏の立候補を後押しした。長年の懸案とされる仮称・郷土史博物館構想は、反対する市民も少なくない。意見を幅広く受け止め、理解を得ながら着実に施策を進めることが求められる。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞