浜ホトの研究施設 西村経産相が視察 豊田佐吉記念館も

 西村康稔経済産業相は23日、湖西市の豊田佐吉記念館と、レーザー核融合技術を研究する浜松市西区の浜松ホトニクス中央研究所産業開発研究センターや光産業創成大学院大を視察した。終了後に記者団に「レーザーを用いた核融合に大きな可能性を感じた。経産省としても応援したい」と述べた。

レーザーの実証実験装置について説明を受ける西村康稔経産相(右から2人目)=23日午後、浜松市西区のエクスフュージョン浜松開発拠点
レーザーの実証実験装置について説明を受ける西村康稔経産相(右から2人目)=23日午後、浜松市西区のエクスフュージョン浜松開発拠点

 同記念館では、1924年に豊田佐吉が発明し、日本の産業近代化の一端を担ったG型自動織機の実演を通じてスタートアップの精神に触れた。同記念館保存会の神先忠事務長らから、横糸を自動で補給し、生産性を大幅に向上させた同織機の仕組みについて説明を受けた。
 同センターではレーザー核融合の原理について川嶋利幸センター長の解説を受け、実験装置を視察。レーザー核融合商用炉の実用化を目指す大阪大発ベンチャー「エクスフュージョン」(大阪市)が同大学院大に置く開発拠点も訪ね、レーザー制御の実証実験装置を見学した。
 核融合は軽い原子核同士が膨大なエネルギーを放出しながら合体し、重い原子核に変わる現象で将来の発電利用が期待されている。磁場のほか、レーザーを使用する方式があり、浜ホトなどは材料加工技術などにも応用できる高出力レーザーの研究を進めている。

 

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞