静岡人インタビュー「この人」 フードロス解決のために絵本を制作、図書館や幼稚園に寄贈した 坪井しずくさん(浜松市天竜区)

 SDGsをテーマにした2022年度の総合学習の夏休み課題で、フードロス問題について探求し、解決を目指して食の大切さを伝える絵本「てんごくやさいどうぶつえん」を制作した浜北西高3年生。学校の協力で増刷し、3月に計22冊を地元の図書館や幼稚園などに寄贈した。女子剣道部の部長。17歳。

坪井しずくさん
坪井しずくさん

 -絵本の内容と制作過程で工夫した点は。
 「トマトやピーマンなどの野菜のキャラクターが登場し、その中にいる食べ残された野菜たちは天国に行けないと伝えるストーリー。食べ残さないように啓発している。絵本作家から助言をもらい、登場する野菜に読み手が名前をつけられるような仕組みにして、野菜に愛着がわくように工夫した」
 -フードロス問題に興味を持った理由は。
 「子どもの年間の食べ残し量を調べた際、その多さに驚き、解決できないかと思ったのがきっかけ。保育士をしている母の影響で子どもに関わる仕事に興味を持ち、今は子どもの栄養を管理する職業に就くことを目指している。好き嫌いを解決したいという思いもあった」
 -なぜ、フードロス問題の解決に、絵本が有効だと考えたのか。
 「絵本なら園児でも楽しんで読める。幼い頃にフードロス問題に触れておくことで、食べ物を大事にしようとする意識が子どものうちから芽生え、将来的にフードロス解決につながっていくのではないかと考えた」
 -感想と今後の抱負を。
 「保育士さんから『ありがとう、読み聞かせするね』と声をかけられ、うれしかった。管理栄養学を学べる大学に進学できるように勉強して、管理栄養士の資格を取りたい」

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