土地相続新制度受け静岡で無料相談会 静岡県司法書士会

 相続した土地の所有権を条件付きで国が引き取る「相続土地国庫帰属制度」が27日から施行されるのを受け、県司法書士会は22日、土地の相続者や相続を検討中の人を対象にした無料相談会を静岡市駿河区の県司法書士会館で開いた。同会の司法書士10人が12組の相談を受け付け、電話でも対応した。

「相続土地国庫帰属制度」について説明する無料相談会=静岡市駿河区の県司法書士会館
「相続土地国庫帰属制度」について説明する無料相談会=静岡市駿河区の県司法書士会館

 同会によると、同制度に対応した相談会は全国的にも珍しいという。県内の実家の土地について相談した富士宮市の男性(39)は「制度の適用対象になるか事前に知りたかったので、参加して良かった」と話した。一方、新潟県に相続済みの土地を持つ焼津市の男性(63)は「遠方の土地で管理が難しいが、制度適用には費用や要件面の条件が想像以上に厳しいことが分かった」と語った。
 同会関係者は「相談件数を増やし現場の声を集めることで、相続者の悩みに寄り添いたい」と述べた。
 同制度は、相続未登記などにより、所有者不明の土地が発生することを抑制するために設立された。

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