静岡人インタビュー「この人」 お薦めの本を5分で紹介する大会で優勝、企画展「さくららら展」を手がけた 小林捺哉さん(東京都)
静岡北中・高(静岡市葵区)、帝京大教育学部を経て、同大教職大学院教職研究科教育実践高度化コース在学中。3月に奈良県生駒市で開かれた、お薦めの本を5分で紹介して最も読みたくなった本を決める「ビブリオバトル全国大会inいこま」で優勝した。静岡市清水区出身。23歳。
-「ビブリオバトル全国大会」で優勝した感想は。
「根拠はなかったが、優勝できる自信はあった。『本でバトルをする』という青春やザワザワ感を味わえるのが魅力的だと思って取り組み始めた。今後は子どもたちに楽しいバトルを広げていきたい」
-大学でどのような活動を。
「読書推進活動を行う学生団体『共読サポーターズ』に所属している。大学の本棚の側面についている黒板に、お薦めの本を書くなどしている。修士論文では学校図書館や本を通したコミュニケーションについての研究に励んでいる。国語教育ゼミ生が手がけた『詩』と『春』がテーマの企画展『さくららら展』ではリーダーを務めた」
-企画展にかけた思いは。
「友人に聞いた『こんな私も悪くない』をテーマにしたポエムを、桜の花びらに見立てた紙に記載するなど、日常では恥ずかしくて言えないことを企画展を通して表現したかった。人と人がつながるきっかけになってほしいと思い、制作に励んだ」
-大学院修了後は。
「東京で小学校の先生になる。大人になって忘れている『子ども心』の感覚を、子どもたちが話している時に気づきがあり、楽しいと思える。また、作家になって本を出したい。これまで言葉に救われてきたので、エッセーを書いてみたいと考えている」