10市町長の要望書に見解 「基本姿勢は一緒」知事会見【大井川とリニア】

 川勝平太知事は27日の定例記者会見で、リニア中央新幹線トンネル工事に伴う大井川水問題を巡る流域10市町との関係性について「基本的なスタンスは一緒だと認識している」と述べた。10市町の首長が20日、県とJR東海の協議は膠着(こうちゃく)状態が続いているとして国土交通省に指導力を発揮するよう求める要望書を提出したことの受け止めとして答えた。
 川勝知事は、水問題について同省が専門家会議を設置した際に「国交省はJRに、データに基づいた適切で分かりやすい説明を促し指導をする」との条件で県と合意したことに触れ、流域市町の行動は「この流れに沿った要請」との認識を示した。
 要望書提出後の取材に首長の1人が「(県とJRの協議は)お互いにああ言えばこう言うという状態が続いている」と指摘したことに対しては、知事は「流域市町の生活や産業を守るために疑問点を一つ一つ解消する作業をしている。言い争いをしているわけではない」と反論した。その上で「もう少し丁寧に議論の中身を見てもらいたい」と注文を付けた。

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